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『鋼殻のレギオス』の本筋となる長編は、文庫本1巻から5巻までが第1部、6巻から14巻までが第2部に位置付けられており、文庫本のタイトルも5巻までと6巻以降で傾向が異なる(注1)。■ 第1部物語は槍殻都市グレンダン最強の武芸者「天剣授受者」の1人であったレイフォンが故郷の都市を追放されるところから始まる。武芸を捨て、新たな道を探すために学園都市ツェルニの一般教養科に入学したレイフォンは、入学式で起きた騒動に係わったことで生徒会長カリアンに呼び出され、レイフォンの素性を知っていたカリアンにより武芸科への転科を余儀無くされる。レイフォンは当初、一般教養科に戻りたいがために手を抜くが、所属することになった自衛小隊「第17小隊」の隊長ニーナの強い意志に惹かれ、故郷の幼馴染リーリンの手紙に励まされ、新しい道を探す場所を守るために戦うことを決意する。また、レイフォンの入隊は第17小隊の面々にも少なからぬ影響を与え、第17小隊は徐々に団結し対抗試合で好成績を残していく。2巻までは第17小隊が結束するまでを描き、3巻からはツェルニが唯一保有するセルニウム鉱山に現れた廃墟と化した都市の電子精霊「廃貴族」を中心に、第17小隊以外の小隊やグレンダンでの描写を交えて物語が展開する。廃都の探索を命じられた第17小隊と第5小隊、同時期にグレンダンで起きたリーリンが何者かに狙われる事件の双方を通じ、レイフォンがグレンダンを追放される切っ掛けとなった過去の過ちの全容が明らかとなる。その後、ツェルニでは廃貴族を求めるグレンダンの「サリンバン教導傭兵団」の来訪と同時に違法酒の密輸事件が発覚し、レイフォンと同じ流派に属する傭兵団の長ハイアの登場と、密輸事件の容疑者として第10小隊が浮かぶことで、レイフォンが抱える自らの流派の技に対する戒めと、第17小隊の狙撃手シャーニッドの過去が明らかになる。やがて、ツェルニは廃貴族の力によって汚染獣の巣窟へと向かうように暴走し、暴走の原因を調べるために都市の機関部に向かったニーナは、廃貴族に憑依され行方不明となる。一方、グレンダンのリーリンは、養父でありレイフォンの師である武芸者デルクから、流派の後継者の証である錬金鋼を託され、レイフォンが抱える自戒を解消するためにレイフォンに渡して欲しいと頼まれる。これを受けてリーリンはツェルニへ向かうことを決意し、女王アルシェイラから廃貴族捕縛の命を受けた天剣授受者サヴァリスが共にツェルニに向かうという展開で第1部を締めくくり、第2部へと続いていく。■ ア・デイ・フォウ・ユウ第2部以降では、レギオスの世界のルーツについて語られていくことになるが、そうした世界の成り立ちについての要素は短編の「ア・デイ・フォウ・ユウ」で初めて描かれた。バンアレン・デイのイベントの日にツェルニで起きた出来事をフェリ、レイフォン、ニーナの視点で描いた三連作の短編で、レイフォン視点の第2話では第5小隊の副隊長シャンテの体に隠された秘密が、ニーナ視点の第3話では狼面衆と対立する男ディックが初登場し狼面衆とディックとの対立の構図が描かれた。時間軸としては文庫本4巻と5巻の間のエピソード(注2)であり、第2部以降はこのエピソードがあったものとして描かれている。しかし、第2部の開始時点ではこの短編は短編集に収録されておらず、『月刊ドラゴンマガジン』本誌未読の読者から長らく文庫本への収録が待たれていた『オール・オブ・レギオスII』174 - 175ページより。(文庫本10巻に収録された)。特に第2部の1冊目に当たる文庫本6巻はこの短編を読んでいなければ分かりづらい内容になっており(注3)、作者の雨木シュウスケは公式解説本にて6巻を読む前に10巻に収録されているこの短編を読んで欲しいと語っている。■ 第2部ツェルニ暴走の原因を調べるべく機関部へと向ったニーナは、そこで遭遇した廃貴族に憑依され、その力で学園都市マイアスへと飛ばされる。ツェルニへの道中、マイアスに滞在していたリーリンはニーナと出会い、2人は電子精霊と謎の集団「狼面衆」が係わる争いに巻き込まれる。一方、ツェルニでは連日汚染獣に襲われる日々が続き、レイフォンは行方知れずとなったニーナの安否に焦燥感を募らせる。やがてツェルニが突入した縄張りの長である汚染獣が現れ、その汚染獣によって、レイフォンは汚染された世界の真実の一端を垣間見る。マイアスでの事件が解決したことでニーナはツェルニへと帰還し、ツェルニの暴走は収まったが、それと入れ替わるようにツェルニは戦争の時期に入り、近い距離にあったマイアスとの武芸大会が行われることになる。リーリンと共にマイアスに滞在していたサヴァリスは、武芸大会の戦闘に乗じてリーリンを連れてツェルニへと潜入する。無事レイフォンとの再会を果たしたリーリンは、短期留学生としてツェルニに留まることになる。一度はリーリンが持ってきた錬金鋼の受け取りを拒否したレイフォンだが、ニーナやフェリの説得によってようやく受け取る。廃貴族回収のためにツェルニに来ていたサヴァリスは、狼面衆と協力して廃貴族を手に入れようとする。2度目の武芸大会中、ツェルニに汚染獣が現れ、レイフォンは苦戦しながらも老性体と戦っていたが、突如サヴァリスが戦闘に加わり、フェリの協力もあって辛勝する。その時、ニーナは再びディックと狼面衆に接触する。1.文庫本第6巻273ページより。2.『オール・オブ・レギオスI』169 - 170ページより。3.文庫本6巻274ページより。
概要|
文庫本|
舞台背景|
自律型移動都市(レギオス)|
武芸者と剄|
汚染獣|
主な舞台|
そのほか、キーワード|
ストーリー構成|
登場人物|
レイフォンとリーリン|
学園都市ツェルニの人物|
槍殻都市グレンダンの人物|
グレンダン三王家|
孤児院関係者|
サリンバン教導傭兵団|
その他|
電子精霊たち|
その他の登場人物|
外伝|
メディアミックス|
ラジオドラマ|
ドラマCD|
漫画|
テレビアニメ|
既刊一覧|
外伝関連書籍|
メディアミックス関連書籍|
脚注|
関連項目|
外部リンク|
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